血糖値を下げる飲み物
血糖値を下げる飲み物
前回は血糖値を下げる食材をご紹介しましたが、今回は血糖値を下げる飲み物をご紹介します。
◎沖縄原産のシークァーサー
シークヮーサーは沖縄原産の野生ミカンで、ノビレチンという成分があり、このノビレチンには、リウマチ、骨粗しょう症、がん予防などの効果があると言われています。さらに血糖値や血圧を下げる効果があることもわかっています。沖縄県民の方のなかには毎日このシークワーサーをジュースにして飲んでいる方が多く、長寿の要因と最近は言われています。
◎牛乳
朝食時に牛乳を飲む時と、水を飲むときを比較すると、牛乳は水よりも食後の血糖値の上昇を抑える効果があると言われています。
これは牛乳に含まれるホエイ(乳清)プロテインというタンパク質が、インスリン分泌を刺激するホルモンの産生を高める効果があるためです。
また、朝食でタンパク質を摂取することで、昼食以降の食欲も抑えられる「セカンドミール効果」を得られることもわかっています。大麦と同じように、食べ過ぎを防ぐことで間接的に、血糖値の緩やかな上昇をバックアップしてくれるようです。
◎お茶(番茶と緑茶)
お茶は(番茶)は、葉が固く味も薄い一方で、さっぱりとして苦味が少なく、刺激が少ないため、小さな子どもや体調を崩している時にも飲みやすいお茶です。
この番茶には、ポリサッカライドという食物繊維が豊富に含まれており、ポリサッカライドは血糖中でインスリンと似たような働きをしてくれるため、血糖値の上昇を抑える働きがあります。 ポリサッカライドは熱に弱い成分ですので、水に茶葉を入れて一晩放置した「水出し」で淹れると良いでしょう。
そのほか、緑茶にはカテキンや天然の抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富に含まれており、緑茶のポリフェノールに肥満を予防する効果があると言われています。
また、緑茶を飲んだ後に運動をすることで、効果的に糖尿病を改善するとも言われています。緑茶に含まれているカフェインが、身体のエネルギー消費を促す作用を持っており、基礎代謝が向上し、エネルギー消費が増えるそうです。
◎トマトジュース
トマトジュースを継続的に摂ることで血糖値が下がると言われています。
リコピンの抗酸化作用により血中の活性酸素が除去され、インスリンの働きを促すことで、血糖値が下がります。
また、脂肪細胞から分泌される生理活性物質のアディポネクチンは、インスリンの作用を促すと言われています。リコピンには、そのアディポネクチンを増加させる働きがあるとも言われています。
トマトジュースの摂取量の上限は特にありませんが、トマトジュースの飲みすぎはカリウムの過剰摂取、有塩トマトジュースであれば塩分の過剰摂取に繋がる可能性がありますので、一日約200ml(コップ一杯)のトマトジュースを飲むと良いでしょう。
◎コーヒー
コーヒーに含まれるカフェイン、ポリフェノール、マグネシウムなどの成分に、糖尿病発症を抑える効果がある可能性があると言われています。
コーヒーを飲む習慣のある人は、まったく飲まない人に比べ、糖尿病を発症する割合が低いという研究結果があります。
その研究によると、1日のコーヒーの摂取量を4年間に1.5杯分ほど増やした人は、同じ量のコーヒーを飲み続けた人よりも糖尿病にかかる可能性が11%低いことがわかったそうです。さらに、コーヒーを飲む量を、1日に1~2杯減らした人では、糖尿病のリスクは17%高くなっていたそうです。また、コーヒーの摂取量がもっとも多かったグループは1日3杯以上を飲んでおり、糖尿病のリスクはもっとも低く、1日1杯以下の人と比べて37%低かったようです。
◎お酢
食前に酢を取ると、糖の吸収が穏やかになります。ブドウ糖は小腸で吸収され、血糖値が上昇するのですが、食前に酢を取ることで、胃腸のぜん動運動が抑えられ、炭水化物の消化スピードを遅らせることができます。
その結果、消化物がゆっくり小腸に移動するので、血糖値が急激に上昇しないようです。
さらに、食前に消化のスピードが遅れると満腹感が持続しますから、食べ過ぎが抑えられ、ダイエットにもつながります。
酢ならば、なんでも同等の効果がありますが、「リンゴ酢」は、甘みがあって飲みやすく、続けて飲みやすいと思います。また、酢を炭酸水で割って飲むと、炭酸で満腹感が得られ、よりダイエット効果が期待できます。
ただし、飲みやすいがゆえに飲みすぎると、胸やけがしたり、胃を痛めたりしますので、自分にあった適量を飲むようにしましょう。