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インフルエンザ対策

インフルエンザの流行

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インフルエンザは普通のかぜとは異なり、突然の38℃以上の「高熱」や、関節痛、筋肉痛、頭痛などの他、全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れるのが特徴です。
今回はこの冬流行しているインフルエンザについてお話します。

インフルエンザの症状

インフルエンザウイルスに感染した場合、約1~3日の潜伏期間の後、インフルエンザを発症します。突然の38℃以上の「高熱」や全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れます。そのあと、やや遅れて、咳(せき)やのどの痛み、鼻水などの「呼吸器症状」が現れ、腰痛や悪心(吐き気)などの「消化器症状」を訴えることもあります。通常は、10日前後で症状が落ち着きます。

普通のかぜとのちがい

普通のかぜは1年を通してみられますが、インフルエンザは季節性を示し、日本では例年11~12月頃に流行しはじめ、1~2月にピークを迎えます。
かぜの多くは、発症後の経過がゆるやかで、発熱も軽度であり、くしゃみやのどの痛み、鼻水・鼻づまりなどの症状がみられます。
これに対し、インフルエンザは高熱を伴って急激に発症し、全身倦怠感、食欲不振などの「全身症状」が強く現れます。関節痛、筋肉痛、頭痛も現れます。また、インフルエンザは、肺炎や脳炎などを合併して重症化することがあります。

症状を改善するために

インフルエンザの症状を改善するためには、体内にいるインフルエンザウイルスの増殖を防ぐ「抗インフルエンザウイルス薬」の服用が有効です。抗インフルエンザウイルス薬を発症後すぐに服用を開始すると、服用していない場合と比べて発熱期間が1~2日短縮され、ウイルスの排泄量も減少し、症状が徐々に改善されていきます。
しかし、お薬を服用して熱が下がっても、体内のウイルスがすぐにいなくなるわけではありません。「症状が改善したから」といってお薬の服用を途中でやめることで、体内に残っているウイルスが周りの人に感染する可能性があります。
熱が下がったあとも、お薬はきちんと使い切り、最低2日間は自宅で療養しましょう。


インフルエンザかなと思ったら

高い熱(38.5℃以上)でない場合、また下痢等の症状がない場合は一般の風邪と同じ対応で良いと思われます。安静を中心とし、水分や栄養を十分にとりましょう。
しかし、高い熱(38.5℃以上)が出た場合は、 発症後48時間以内であれば抗インフルエンザ薬(タミフルリレンザ等)の効果(インフルエンザウイルスの増殖を抑える)が期待できます。ただし、発症後すぐに受診しても検査で陽性に出ない場合がありますので、6時間以上経過した時点で受診される事をお勧めします。
また、一般的な風邪と違いインフルエンザは咳等で空気中に飛び散ったウイルスからも感染します。感染力が強いので、感染に気付かずに出社したり学校に行くと感染を広げる事になります。疑わしい症状のある時は、必ず受診しましょう。


インフルエンザに感染してしまったら

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◎十分な休養をとる。

インフルエンザと診断されたら、安静にして十分な休養をとりましょう。体の中ではインフルエンザウイルスを倒すため、体中の免疫機能をフル活動させていま すので、その活動に集中できるよう他の活動は可能な限り避けてください。できれば熱が下がるまで、必要最小限の活動(トイレや食事)以外は寝ている事が望ましいです。

◎高熱への対処

出来る限り解熱剤の使用は避けたいのですが、高熱(38.5分以上)が続いて食事や水分が十分に取れない場合は脱水の危険も出てきますし、体力が必要以上に奪われ抵抗力が落ちてしまいます。このような場合は、医師に処方された解熱剤を使用しましょう。
薬を使う以外の方法として、脇の下や足の付け根には太い動脈が通っていますので、その部分を保冷剤や氷水等で冷やすと解熱効果が期待できます。
ただし、むやみに熱を下げようとしないほうがよいです。熱を下げる事で体内にウイルスが生き残り、治るまでに時間がかかる場合があります。

◎水分・栄養分の補給

熱が高い場合、いつもより多くの水分が体の外に出てしまいますので、こまめな水分補給が必要です。その際、糖分の摂りすぎには少し注意してください。また、お茶やお水だけでは体に必要なミネラル分が摂れませんので、イオン飲料や経口補水液等がおすすめです。
食事は、食べられる時に食べられる物を口にするようにしましょう。口当たりの良いゼリーやアイスクリーム、うどんやお粥等、食べやすいものであれば構いません。無理をする必要はありませんが、体力を落とさないためにも出来るだけ食事をとるようにしてください。
どうしても口から水分や栄養分が補給できない場合は、医療機関で点滴を受ける事も考えられます。特に乳幼児や高齢者の場合は脱水を起こしやすいので、半日以上何も口に出来ない、あるいは口にしても吐いたり下痢をしている場合は、すぐに受診するようにしましょう。

◎室内の保温・保湿

インフルエンザウイルスは低温・低湿度の条件で、増えていきます。このため、出来るだけ室温を20~25℃、湿度を50~60%程度に保つようにしましょう。1~2時間に1回程度は換気する事も大切です。口の中やノドの乾燥を防ぐためには、マスクが効果的です。

◎外出は控える

個人差はありますが、発症後3~7日間はウイルスを排出していると言われています。このため、熱が下がったからといってすぐに人の集まる場所に行くと、その人が感染源となって新たな感染を起こしてしまいます。最低でも解熱後2日間は自宅で様子を見て、その後外出する際にはマスクをして他人にうつさないよう気をつけましょう。


予防接種の効果は?

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インフルエンザワクチンの効果は接種1ヶ月後にピークに達し、3、4ヶ月後に徐々に低下していきます。長いものだと効果は5、6ヶ月続きます。10月に打てば春先まで効果がもちます。インフルエンザのワクチンは毎年10月ごろに医療機関に届き、10月中旬ごろには多くの機関で接種できるようになりますので、早めの予防接種がおすすめです。

人間が感染するインフルエンザにはA型、B型、C型の3タイプがあり、流行するのはA型とB型ですが、それぞれにさらに細かい分類があります。
ワクチンを接種しても、ワクチンと完全に一致しないウイルスに感染したら、インフルエンザを発症する可能性があります。
しかし、たとえワクチンのタイプが合わなくても、感染してから発症を抑える効果や、発症してから重症化を防ぐ効果があります。
インフルエンザでいう重症化とは、肺炎や脳症を起こすことなどを指します。たとえ40℃の熱が出たとしても、それだけで重症というわけではありません。ワクチンは入院や死亡に至るような重い病気を併発することを防いでくれます。

 

参考文献:e-ヘルスネット(厚生労働省)